ニーユの日記:9ページ目

クラトカヤさんが来たあとは、決まって同じ夢を見る。
私の全てを許さないような、そういう夢を……だから、だからあの人は嫌いで、けれど、というか絶対に、あの人がいなければ、私はここにいなくて。
逃げてきた、逃げてきたわけじゃない、いた場所がなくなったからここまで来ただけで、けれどあそこに帰れと言われたら、帰りたくは、ない……
分かっている!あの人が知っていることがある!聞けばそれで事足りてしまうほどのことを、あのひとは、あのひとは……
いや、でも、今は……今は、まず、目先の、戦いに集中する……俺でもなんとかやっていける、大きさと装甲を活かして壁になることは、今の俺でも十分にできることで、ランキングにも乗ったから、いい方……俺はちゃんと、活躍できていて、戦場で必要とされていて、だから、今のままで、何の問題もない。大丈夫なんだ。


新しい装備ですとか、受領ミッションの選択ですとか、私たちにとってありがたいことが増える反面、心配なことも多くあります。
きっとまた要塞攻略戦が待っているし、私たちはこのまま進んでいくしかないはずです。それがこの世界で生きていくために必要なことであるというのなら、私は躊躇いなくそうします。
ここ以外のところに行くという選択肢は、今の私にはありません。